この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
MILK&honey
第3章 なんで俺は君がこんなに好きなんだ
今、俺の頭の中には、るりちゃんしか居ない。
存在理由とか仕事とか、どうだって良い。
るりちゃんの事を考えるだけで、るりちゃんと会えない以外の全ての悩みが吹っ飛ぶ。
「るーりちゃーん……るりたん……るりるりー……るりー……」
「光。頭、大丈夫か?」
「ダメなんじゃない?元々ダメだったけど、茹だってるね、頭」
「……るりちゃんと付き合えんなら、頭茹だっても良い……るりちゃんが嫁に来てくれんなら、頭おかしくなっても良い……」
朔と利人の呆れ顔なんか、全く気にならない。どうでも良い。
「もう十分頭おかしいじゃん」
「……るせー……」
「巧が居るときは、それ止めろよ?一生るりちゃんに会わせて貰えなくなるぞ」
「……努力するー……」
一目惚れする奴なんか、バカじゃねーかと思ってた。なのに、なんでだろう。
「……なんでだ……なんで俺は、るりちゃんがこんなに好きなんだ……?」
「聞くな。本当に馬鹿だな、お前」
「本っ当に、馬鹿だよねー……でも、良かったんじゃない?」
それぞれの担当楽器を弄りながら、朔と利人が言う。
……帰って良いかな、俺。
帰って、寝て、楽しくるりちゃんの夢見たい。