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MILK&honey
第3章 なんで俺は君がこんなに好きなんだ

 今、俺の頭の中には、るりちゃんしか居ない。
 存在理由とか仕事とか、どうだって良い。
 るりちゃんの事を考えるだけで、るりちゃんと会えない以外の全ての悩みが吹っ飛ぶ。

「るーりちゃーん……るりたん……るりるりー……るりー……」
「光。頭、大丈夫か?」
「ダメなんじゃない?元々ダメだったけど、茹だってるね、頭」
「……るりちゃんと付き合えんなら、頭茹だっても良い……るりちゃんが嫁に来てくれんなら、頭おかしくなっても良い……」

 朔と利人の呆れ顔なんか、全く気にならない。どうでも良い。

「もう十分頭おかしいじゃん」
「……るせー……」
「巧が居るときは、それ止めろよ?一生るりちゃんに会わせて貰えなくなるぞ」
「……努力するー……」

 一目惚れする奴なんか、バカじゃねーかと思ってた。なのに、なんでだろう。

「……なんでだ……なんで俺は、るりちゃんがこんなに好きなんだ……?」
「聞くな。本当に馬鹿だな、お前」
「本っ当に、馬鹿だよねー……でも、良かったんじゃない?」

 それぞれの担当楽器を弄りながら、朔と利人が言う。
 ……帰って良いかな、俺。
 帰って、寝て、楽しくるりちゃんの夢見たい。
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