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MILK&honey
第3章 なんで俺は君がこんなに好きなんだ
「良かったって、何が?」
朔が眉間に皺寄せて、利人に聞いてる。
その癖、高校の頃からだよな?直した方が良いぞ。加齢と共に、皺、取れなくなって来てるぞ。
「だってさー、るりちゃんるりちゃん言ってる間は、光は辞められないでしょ」
「……なんでだ!俺は辞める!」
面倒くさい。とりあえず、帰ろう。
……と思ったら、利人がにやっと笑った。
「だってさー。辞めたら、巧くんに縁切られるよね?ここも、出てくよね?るりちゃんとの接点、無くなるよ?」
「あ」
……確かに。
今でも巧は、るりちゃんを俺達に会わせたがらない。妹が居ることそのものを黙ってたくらいだからな。
辞めたら巧は金輪際るりちゃんに会わせてなんかくれないだろう。利人の言う通り、巧に会うことすら難しくなるかもしれない。
「分かった。辞めるのは、やめる」
「おお?!」
二人に、してやったりみたいな顔をされたが。
「……るりちゃんと、個人的に仲良くなるまでは。」
ずっとじゃないと、条件を付けたのに。
「良かったね、サクくん。光が長く居てくれそうで」
「ああ。末永く宜しくな、光」
「俺が仲良くなれねーってか!!!!!」
憤慨してとっとと帰ったのは、言うまでもない。