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MILK&honey
第16章 ……聞かなかった事にしよう。

「るりに?」
姫ちゃんはそれだけ言うと、うーん、と考え込んだ。
「え、ダメ?ダメかな……ダメだと思う?」
付録の小物位でもダメなのか?デキてる奴ら限定なのか、スノープリンセス……。
スノプリ、ハードル高ぇ……!!
……と、勝手に腰が引けてたら。
「ダメ……って言うか」
「て言うか?!」
「るり、プレゼントとか貰わない子だから……」
考えてた姫ちゃんの顔が、曇った。
「……特に、男の人には……名前呼ばれたり、何かあげるって言われたりすると、まるでゴキブリを見るみたいな目で見るし……」
「ゴッ……?!」
……そうだった。
二度目に会った時、「名前呼ばないでくれますか?」と冷たく言われたんだった。
だけど。
最近はあんなじゃねーよ?
にこにこ可愛く笑ってくれるし……大丈夫なんじゃね?
「や、でも……日頃のお礼って言うか……前もエプロン貰ってくれたし……」
「あ、そっかー!そうですねっ!!」
曇ってた姫ちゃんの顔が、ぱあっとほころんだ。
「光さんは、かーさんさんですもんねっ!」
「……へ??」
納得したらしい姫ちゃんとは逆に、俺の頭は大量の疑問符で埋め尽くされた。

