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MILK&honey
第18章 俺も、毎日、泣いてんだけど……?!

「まさかっ……」
「へ?」
俺が熟考していたら、姫ちゃんがわなわなと震えた。
「しばらく会えなくなるからって、るりにむりやりえっちなことしたんじゃな……痛っ!!」
「何妄想してんだ!!光、固まってんぞ!」
怒りだか怒りじゃ無い何かだかで赤くなった朔が、姫ちゃんの頭をぺしっと叩いた。
「う……ごめんなさい、光さん……」
「や……大丈夫……」
凄ぇ妄想力だね、姫ちゃん。
もしかして夢ん中覗かれちゃったかと思ったわw
「お友達だからって光さんも朔ちゃんとおんなじとは限らないもんね、絶りn」
「光は何か心当たり無ぇのか!?」
朔がまた姫ちゃんの言葉を遮った。何を言おうとしてたのか、もう気にしないことにするよ。
「……あの日はー……疲れ果ててー……でも早く帰りたかったからバタバタ着替えて帰って来てー……」
俺はひと月前の記憶を絞り出す様に思い出してみた。
*
「ただいまー……」
デカい荷物と共に、家に帰り着いた。
るりちゃんのお出迎えも声も無く、しーんとしていて、がっかりする。
タイミングが合う時は車で帰る朔に送って貰う時も有るけど、なるべく早く帰りたかったから、待たずにタクシーだ。
玄関でへたり込みそうになりつつ、とりあえず洗濯を……の前にちょっとトイレに……
「うわ!!」
トイレに行った俺は、愕然とした。愕然とし過ぎて便器周辺を汚しかけた程だ。
……衣装の靴下、履いたままじゃん……!!
すぐにでも脱ぎたいが、しっこは済まさねーと何かと危ねー。
済ませた後、面倒なのでそこでズボンを脱いで、それ持って洗面所に行……きかけて鏡見て目眩がした。
スウェットの下から覗く地味なトランクス……そして。
ど派手な紫の、ガーター靴下……。
「クッソぉおおおおおおお!!」
洗面所に駆け込んだ俺はめちゃめちゃ乱暴に靴下を脱いで洗濯機に投げ入れて全力で蓋を閉めた。

