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MILK&honey
第4章 「私の御守り」
「嫌じゃなかったら、着て。ずっと入れっぱなしだったけど、クリーニングはしてあるよ!」
「……ありがとう。借りる」
暑いけど。
置きっぱなしだけど。
……卵で、汚しちゃうだろうけど。
言われた通りに、カーディガンを借りた。
家にまっすぐ帰るんじゃなくお兄ちゃんちに行く今日は、このままじゃダメだって気が付いたから。
「ごめんね。これもハンカチと一緒に、洗って返すね」
「いつでも良いよ、気にしないで。……持って帰り忘れてて良かったあ!うっかりも、たまには役に立つもんだね」
喋りながら、校舎を出る。
周りの子たちは、特にこちらに注意を向けていない……ように見える。
そんな事、気にし始めたらきりがない。
神社の鳥居みたいに、守衛さんの居る門のところで振り返って校舎にお辞儀して、学校の外に出る。
ずっとそうやってるから不思議に思った事も無いけど、外の人から見たら見慣れないらしくて、時々不躾にじろじろ見られる。
同じ年頃の女の子だけを集めた鳥籠の中の、従順で世間知らずな雛鳥みたいに思われている、私達。
外から見える程は、綺麗じゃないのに。
「……ありがとう。借りる」
暑いけど。
置きっぱなしだけど。
……卵で、汚しちゃうだろうけど。
言われた通りに、カーディガンを借りた。
家にまっすぐ帰るんじゃなくお兄ちゃんちに行く今日は、このままじゃダメだって気が付いたから。
「ごめんね。これもハンカチと一緒に、洗って返すね」
「いつでも良いよ、気にしないで。……持って帰り忘れてて良かったあ!うっかりも、たまには役に立つもんだね」
喋りながら、校舎を出る。
周りの子たちは、特にこちらに注意を向けていない……ように見える。
そんな事、気にし始めたらきりがない。
神社の鳥居みたいに、守衛さんの居る門のところで振り返って校舎にお辞儀して、学校の外に出る。
ずっとそうやってるから不思議に思った事も無いけど、外の人から見たら見慣れないらしくて、時々不躾にじろじろ見られる。
同じ年頃の女の子だけを集めた鳥籠の中の、従順で世間知らずな雛鳥みたいに思われている、私達。
外から見える程は、綺麗じゃないのに。