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MILK&honey
第19章 「まさか、かーさん?」

ヒメっ……早く帰って来て……!!
こんな、かっこいいけど仏頂面の俺様王様みたいな人と二人で、どうやって過ごしたら……!!!!
「あのっ……ヒメが、いつもお世話になってます……」
「こちらこそ、あいつが色々世話を掛けて済まない。……突然変なこと言い出したりするだろ」
変なこと?
変なことは、昔から言われてるけど……彼氏さんに言われる様な、変なこと……
……あ。
もしかしてこの人、私の胸を揉んでくれって頼まれた彼氏さんだよねっ?!
ヒメっ……こんな怖かっこいい彼氏さんに、よくそんなこと頼めたね?!
……恐ろしい子っ……!!!!
「とんでもねぇ事とか駄目な事は、ビシッと断ってやってくれな」
「はい。……苦労してますね、お互い」
「苦労……でもないな。あいつと居るのは、面白い」
眉間の皺が、ちょっとだけ緩んだ。
ヒメのとんでもなさに付き合って、迷惑掛けてごめんなとか言ってくれて、苦労じゃなくて面白い、って。
見た目とかヒメの話のイメージと違って、すごい良い人じゃん、この人……!!!!
「お会い出来て、安心しました。ヒメを、よろしくお願いします」
「ああ。卒業で、離れるだろうが……これからも仲良くしてやってくれ」
……完璧だ。
もうすぐ卒業で、私達は違う学校に進む事になる。
その事をちゃんと知ってる上で、扱いの難しい自分の彼女のこれからを、友達に頼んでくるなんて……。
もったいないくらい、出来過ぎな彼氏さんだ。

