この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
MILK&honey
第24章 ずっと君を見ていたい

*
「失礼しまーす。……る」
……りちゃん、と声を掛けようとした、ちょうどその時。
「きゃあっ!?」
風呂場から、叫び声がした。
「るりちゃんっ?!どうし……ぅわわっ!?」
「あっ!!」
包みを置いて、急いで風呂場のドアを開け。
バスマットで滑って、風呂場に足を踏み入れちまった。
風呂場の床も、なぜか滑った。
……で。転んだ。
「かーさんっ、大丈夫っ!?」
「痛てっ……だいじょぶだいじょ……わわっ!!」
「きゃっ!!」
俺が転んじまったせいで、びっくりしたのか。
るりたゃんが浴槽に膝立ちになって、上半身が、丸見っ……ぐぼっ……
「ごめんなさい!ボディソープ使ったからかもっ……」
ざばっと慌てて湯に浸かり直したんで、るりちゃんの体はぶくぶくの気泡に隠れて見えなくなった。
消えねー残像が、ヤバい……
「大丈夫大丈夫っ、そんな痛くねーから……それよりどしたの、さっきの『きゃあっ!』て」
「……あ……あれは、これに驚いてっ……」
「あー、それか……」
それは、風呂に付いてる無駄な機能の一つだった。
壁からお湯の滝が流れて出て、家に居ながらにして打たせ湯気分が味わえます!……って奴だ。
「こういう風にざーって出てくると思わなくって、びっくりして……」
あー……そうだよな。
チョロチョロじゃなくて、ざばーっと出るもんな、それ。

