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MILK&honey
第25章 「……最後まで、しよ?」
「……んー………バジルと、トマトと……にんにく?」
かーさんとスーパーの入り口で別れて、私は一人で買い物をした。
最初に作ったパスタをちゃんと作ってあげたくて、食材を選ぶ。にんにくは入れた方が美味しいんだけど、食べるとにんにく臭くなるよね?
でも、二人で食べるんだったら、おんなじ様ににんにく臭くなるんだし、キスとかしたって別に平気じゃ……
ぽーっとそう思っちゃって、はっとする。急に恥ずかしくなって棚からささっとにんにくを取って、籠の底の方に突っ込んだ。
「うーん……」
パスタの種類で、しばらく悩む。
冷たくするなら、細いので作るのも、美味しいんだけど……。
『え、素麺?るりちゃん、これ、素麺っ?!」
びっくりするかーさんを、想像しちゃった……。
ひとりでくすくす笑いながら、カッペリーニほど細くない細めのパスタを籠に入れる。「素麺」でびっくりして貰うのは、夏まで取っとこう。
あとは、サラダ用の野菜と、卵と……かーさんはハムよりベーコンが好きだから、ベーコンも。明日一日外に出なくて済む様に、牛乳も余分を買わなくちゃ。
最後にパンのコーナーに行って、焼きたての食パンを買う。スライスしないままで、半斤。前に買ったパンナイフが有るから、お家で好きな厚さに切れる。
「悪ぃ!遅くなった」
レジを済ませて袋詰めしてたら、かーさんが戻って来た。
「全然だいじょうぶだよ!このお財布から払っちゃったけど、良い?」
そう言って、イルカの顔のお財布を見せる。
これは、ご飯のお買い物とか必要なキッチン用品とか、そういうのに使うことになってるお金の入ったお財布だ。
「これ、二人の財布な!好きに使って良いからね?」って、最初の頃に、渡された。