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MILK&honey
第11章 「彼っ、が居るので、困りますっ!」

「こんにちは!また会ったね!!」
三年になってしばらくすると、受験勉強も本格化してきた。
私の本命はそんなに偏差値高くないけど、お兄ちゃんの提案で名前の通った学校も受ける事にした。
「勉強したくないからそこ行くんだろって言われたら、癪だろ?有名校も受かれる実力が有るけどここに行きたいんだって、証明してみせろ。あの人がそれで納得するかは分からないが、父さんにはそれが効く」
それで、上位校って言われてるとこの名前のついたコースの希望を出して、それが通って、入ったんだけど。
「志望校、同じなんだね。志望学科どこ?」
前のクラス分けから同じだったどこかの学校の男子が、話し掛けてくる。親しげに言われても、私は全然憶えてない。
うざい。邪魔。どっか行って。
空いてる時間は全部、好きな歌を聞いてたいのに。目の前から、消えて欲しい。
「あの……もう、授業始まるので」
もう授業始まるので、どっか行って下さい。って、言いたかったけど。
「あ、ごめん。ここ座っていいよね?」
ーーダメです。嫌です。
言えないうちに、その人は座って。
そのまま、授業になった。

