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依存
第4章 お腹が疼く
「それだけは絶対に有り得ません。」
大人しい優等生であるだけで学校側は一応は私の言葉を信用してくれる。
「なら…、いいのよ。横田さんは苦労してるのに、真面目だから学校としては信用するわ。」
そう言われて終わる話。
それでも私の中には疑問が残る。
何故、私と源心が一緒に居るだけで世間は私達がいけない関係だと思うのだろう?
源心と私の事はそっとしておいて欲しい。
バイトに行けば源心が不安そうに私を見る。
「バイトを辞めるか?」
「辞めたら、ますます変な目で見られるよ。」
「そうだな。」
源心も疲れてる。
ちょっと老けたなとか思う。
「心配しないで…、私は源心と居るから…。」
「そうだな…。」
苦笑いをする源心に私からキスを求めてた。
夏休みは嬉しかった。
ずっとバイトで源心と居られる時間が増えるから…。
夕方の早い時間には私だけが先に帰り、源心の夕食を用意する。
あまり派手に泊まる事とかは出来ないけどお盆休みは源心が旅行にも連れてってくれる。
源心と2人で手を繋いで観光すれば、通りすがりの人達が私と源心を好奇心の目で見てる。
昔は親子だと誤魔化せたけど…。
もう、そんな誤魔化しが出来なくなってるんだと実感する。
「来年は受験だから…、旅行とか無理だな。」
源心が笑って周りの人の視線を誤魔化そうとする。
「うん、その後は卒業だね。」
卒業さえすれば…。
こんな肩身の狭い思いともお別れだ。
大学に行き、源心の仕事の助けが出来るようになりたいと願う。
旅館で源心が私を抱っこする。
「昔と違って早苗が重くなった。」
「酷い!太ってないからね!」
「綺麗になって…、俺ですらドキドキする。」
私の胸の谷間に源心が顔を埋める。