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依存
第5章 お腹が寂しい



クリスマスが近付いたある日…。

ママが警察に呼ばれた。

厳密には私が呼ばれ、ママは私の保護者として呼ばれただけなのにママは怯えた顔で私を見る。


「早苗…、ママの事で何を言ったの?」


ママは自分が逮捕されるかもと怯えてる。

ママが私を妊娠してた時、逮捕されたから…。

ママのSEXの相手が薬物依存症だった。

そんな男と寝てたママは一緒に逮捕をされた。

ママは色々と検査を受け、薬物は関係ないと証明された代わりにSEX依存症の診断を受けた。

そんなママは警察から隠れて生きて来た。

なのに私のせいで呼び出されて怯えてる。


「ママ…、大丈夫だよ。ママが呼ばれたんじゃないからね。」


ママの手を握りママを落ち着かせる。

痩せて私よりも小さくなったママは私よりも子供みたいに見える。


「えっと…、お母さんの具合が悪いなら、また別の日にしますか?」


若い刑事さんが私に聞いて来る。


「大丈夫です。その代わりに母をあまり刺激する質問は避けて下さい。」


私が答えるとどちらが保護者かわからないという顔をもう1人の年配の刑事がする。

ママと私は会議室のような部屋に通された。

不思議そうに刑事さんを見ると


「何?」


と聞かれた。


「窓に檻が付いててマジックミラーのある取調室を期待してたから…。」

「君は容疑者じゃないでしょ?」

「でも、社会見学で見たかった。」

「残念ながらマジックミラーなんかないよ。」


冗談っぽく話をしてるけど、刑事さんは私の心を探るような目をして話をする。

まずはママに対する質問から始まった。

ママの担当は若い刑事さん…。

モタモタと質問を書いたと思われる手帳を開き、ボールペンを握りママの顔は見ずに質問をする。


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