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遅すぎる初恋
第17章 紫音と竜也の過去
ーーー回想ーーー
俺と紫音が初めて会ったのは、紫音が高校に入学してしばらくたってから。
「だりぃ」
思いっきり寝坊してしまい、現在2限の途中。
行くのやめようかなぁ、なんてことを考えながら駅のホームのベンチに横になる。
ここは都内だけど、少しハズレにあるからか、10時すぎの駅にはあまり人がいない。
『大丈夫ですか?』
漫画とかである王道な出会いだと思った。
紫音は俺が具合悪くて、ここで横になってたと思ったらしい。
「あー、へーき。君こそ、何でこんな時間にここにいるの? 北高でしょ?」
見た目が俺の好みっていうのもあるし、こんなイケメンハーフは女子が騒がないわけない。
紫音は入学当初から有名だった。
『オレは寝坊です』
「ずいぶん、ハッキリ言うね。まあ俺も寝坊なんだけどね」
二人して笑い合った。
ベンチに座った紫音がいきなり自己紹介を始める。
『北高1年の西園寺ユーフォルスタリア紫音です』
「ユー? 何?」
『ユーフォルスタリア。オレ、母親がイギリス人なんですよ』
「へー。俺も北高だよ。3年の佐伯竜也」
この日を境に紫音は休み時間、放課後は俺といることが増えて行った。
俺たちの関係が友人から恋人へ変わったのは夏休み前。
誰もいない屋上に二人きり。
日陰でのんびりと休み時間を過ごしていた。
『先輩。今日も女子に告白されてましたね』
「まあね」
『彼女、作らないんですか?』
俺と紫音が初めて会ったのは、紫音が高校に入学してしばらくたってから。
「だりぃ」
思いっきり寝坊してしまい、現在2限の途中。
行くのやめようかなぁ、なんてことを考えながら駅のホームのベンチに横になる。
ここは都内だけど、少しハズレにあるからか、10時すぎの駅にはあまり人がいない。
『大丈夫ですか?』
漫画とかである王道な出会いだと思った。
紫音は俺が具合悪くて、ここで横になってたと思ったらしい。
「あー、へーき。君こそ、何でこんな時間にここにいるの? 北高でしょ?」
見た目が俺の好みっていうのもあるし、こんなイケメンハーフは女子が騒がないわけない。
紫音は入学当初から有名だった。
『オレは寝坊です』
「ずいぶん、ハッキリ言うね。まあ俺も寝坊なんだけどね」
二人して笑い合った。
ベンチに座った紫音がいきなり自己紹介を始める。
『北高1年の西園寺ユーフォルスタリア紫音です』
「ユー? 何?」
『ユーフォルスタリア。オレ、母親がイギリス人なんですよ』
「へー。俺も北高だよ。3年の佐伯竜也」
この日を境に紫音は休み時間、放課後は俺といることが増えて行った。
俺たちの関係が友人から恋人へ変わったのは夏休み前。
誰もいない屋上に二人きり。
日陰でのんびりと休み時間を過ごしていた。
『先輩。今日も女子に告白されてましたね』
「まあね」
『彼女、作らないんですか?』