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遅すぎる初恋
第18章 二人の時間
そうだよな。息子同然の紫音にはきちんとした家庭を持ってほしいって思うのは当然だと思う。

『改めて聞くと紫音って俺とはちょっと住む世界が違うなって感じる』

そう言うとギュッと抱きしめながら。

「で? オレとは別れたくなった?」

声が震えてる。
まさか、泣いてんの?

『だって俺じゃ社長が望む家庭は持てないよ。社長が紫音のことをすごい想ってるのは俺にもわかるし』

「……」

『でも、社長には悪いけど俺は紫音と別れる気ない。いつの間にかすごい好きになってて、前までは一人でもいれたのに今は紫音がいなきゃ淋しくて仕方ない。紫音のいない生活なんて考えられないから』

あー!! 顔見られてないのが幸い。
恥ずかしすぎる!!!

「ふふ。和哉、可愛いのにカッコいい。オレのことすごい好きなんだろうなって伝わってきた」

『わ、悪りぃかよっ』

「悪くないよ。こんなに好きになってもらえてすごい嬉しい」

頰を撫でられキスをする。
幸せすぎる。

「ね、もう一回したい」

『いいよ。次は俺が挿れたい』

体勢を変え、紫音を見下ろす。
ホントすげえカッコいい。すごい好き。愛おしい。
色んな感情が溢れてくる。

「和哉の攻めになったときの顔、好きだなあ」

『どんな顔か自分じゃわかんねえし』

「目を細めて見下ろすのとか、じっーと見つめてくるのとか」

『も、もういい。喋んな』

永遠と語りそうな紫音の勢いに恥ずかしくなって、唇を重ねた。
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