この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
遅すぎる初恋
第21章 クリスマスデート
墓参りが終わり、車へ向かう。
初めて大切な人と過ごすクリスマス。
どんなデートがいいかなんてプランを立てるスキルがない俺は紫音にお任せしていた。
昨日言われたのは、一泊で泊まる予定だから荷物の用意をしといてということだった。
「これからどこ向かうの?」
「んー、秘密」
楽しそうに運転する紫音の横顔に思わず見惚れる。
「和哉、嬉しいんだけど、見過ぎ」
そう言って苦笑いする姿もカッコいい。
紫音のこと、好きすぎだろ俺。
「ご、ごめん」
慌てて前を向いた俺の右手を紫音の左手が握る。
「左手空いてるからね」
いつだったかと同じ台詞。
ホント、サラっとこーゆうことできるのもカッコ良すぎでしょ。
紫音に伝わるんじゃないかと思うほどドキドキしている。
高速を使い、向かった先は都内からけっこう離れたほんの少し雪が積もっているところ。
「この車、雪とか平気なの?」
雪道に良い思い出がなくて無意識のうちに呟くように聞いていた。
「今日の日のためにスタッドレスに変えたからね。それにオレはそこそこ運転上手いし大丈夫だよ」
俺の心情を理解してるのか安心させるかのように冗談交じりで言う。
そのまま雪道を進んで行くと、昔ながらの旅館というイメージの建物が目の前に現れた。
「着いたよ」
少々古びた感じが老舗っぽさを出していて、俺の好きな宿そのもの。
初めて大切な人と過ごすクリスマス。
どんなデートがいいかなんてプランを立てるスキルがない俺は紫音にお任せしていた。
昨日言われたのは、一泊で泊まる予定だから荷物の用意をしといてということだった。
「これからどこ向かうの?」
「んー、秘密」
楽しそうに運転する紫音の横顔に思わず見惚れる。
「和哉、嬉しいんだけど、見過ぎ」
そう言って苦笑いする姿もカッコいい。
紫音のこと、好きすぎだろ俺。
「ご、ごめん」
慌てて前を向いた俺の右手を紫音の左手が握る。
「左手空いてるからね」
いつだったかと同じ台詞。
ホント、サラっとこーゆうことできるのもカッコ良すぎでしょ。
紫音に伝わるんじゃないかと思うほどドキドキしている。
高速を使い、向かった先は都内からけっこう離れたほんの少し雪が積もっているところ。
「この車、雪とか平気なの?」
雪道に良い思い出がなくて無意識のうちに呟くように聞いていた。
「今日の日のためにスタッドレスに変えたからね。それにオレはそこそこ運転上手いし大丈夫だよ」
俺の心情を理解してるのか安心させるかのように冗談交じりで言う。
そのまま雪道を進んで行くと、昔ながらの旅館というイメージの建物が目の前に現れた。
「着いたよ」
少々古びた感じが老舗っぽさを出していて、俺の好きな宿そのもの。