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お良の性春
第6章 大江戸炎情 乱交の喜び
 「お良殿ではないか」

 飛び出して来た侍が大きな声をお良に掛けたのだ。
 見ればそこに立っているのは今は亡き源一郎の同輩・龍之介。
 見るからに腕っ節の強そうな堂々とした侍の登場で状況は一変。
 龍之介は藩きっての剣の達人である。
 龍之介に睨まれてすごすごと逃げ出した御家人を見て湧き起こる拍手喝采。

 「龍之介様ありがとうございます」
 「何の、これしきのこと。あんな若造。アッハッハ」
 「それにしても、どうしてここに龍之介様が」
 「じつは、江戸詰を仰せつかり、先月赴任したのです。今日ははじめての非番で、お江戸見物をと」
 「よかった。これって、源一郎様のお導きね」
 「お良殿が江戸に嫁いだとは聞いておりましたが、どちらに」
 「はい、日本橋の薬種問屋に嫁ぎました」
 「といいますと、まさか、越後屋さん?」
 「はい。もしよろしかったら、店にお寄りください」
 「有り難い。ついでにお良殿に見物案内もお願いしますか」
 
 帰宅したお良から事の一部始終を聞いた清兵衛とお春はホッと胸を撫で下ろした。
 その日、越後屋を訪ねた龍之介が、下にも置かぬ厚いもてなしを受けたことはいうまでもない。

 「じつは、某(それがし)も嫁を娶りました」
 「まあ、お嫁様はどなた?」
 「そなたの知っているお雪です」
 「エーッ、それで、お雪ちゃんも江戸に?」
 「はい。結婚してもう1年。まだ子が出来ぬと心配した上役のご配慮で連れてまいりました」
 「あら、お雪ちゃんもまだ・・・。わたしも・・・。お会いたいわぁ」
 「それでは龍之介様、お礼もかねて、ご都合のよい折に伺わせてもらいます」
 「礼などとんでもない。足をお運び下さればお雪も喜びます。越後屋さんはわが藩の薬草販売の、いうなれば江戸の販売代理店であります。その老舗の若旦那と懇意にしていただけたら身共(みども)にとっても願ってもないこと。今後とも是非親しくお付き合い願いたい」
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