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お良の性春
第6章 大江戸炎情 乱交の喜び
 かくして、半月ほどすると、清兵衛とお良は連れ立って龍之介の屋敷を訪ねることに。

 お良とお雪、同郷の幼友達と異郷の地での再会。
 二人は涙を流しながらその思ってもいなかった再会を喜び合った。
 おまけに、お良の持参した返礼の品々は江戸で流行の櫛に簪、帯びに草履と、目の飛び出るほどの上物ばかり。
 
 「この帯びは松坂屋さん?」
 「そうよ、気に入っていただけたかしら」
 「うれしい。お良ちゃんの着物も素敵ね」
 「今度一緒に行きましょう。私が案内するワ」

 といった具合で二人を隔てた長い月日もたちまちに消え、昔ながらの幼友達に戻るのであった。

 お雪のもてなしに宴たけなわとなって、酔いが回る。
 そこで、例のカルタ会でのお良の「フルヌード」のエピソードを龍之介が持ち出したあたりから、次第に、話は下ネタにと移っていった。

 「わたし達の馴れ初めもあのカルタ会なの」
 「そうだったの」
 「お良ちゃんが腰巻一枚で震えていたとき、わたしは肌襦袢姿」
 「一方わしは、褌姿」
 「そうしたら、この人わざと、向きを変えて、あそこが見えるように座ったのヨ」
 「あそこ?」
 
 清兵衛にはいささか話が過激すぎて腑に落ちない様子。
 「決ってるでしょ。男のあれよ」
 お雪の言葉に清兵衛は口あんぐり。
 「あれ!」
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