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お良の性春
第3章   悶絶 寝屋の戒め四ヶ条
 源一郎の手は優しくお良の乳房を撫でる。
 初めて触れるお良の柔肌に指先が震える。
 指先に吸い付くようなお良のもち肌。
 源一郎の指先はオドオドとお良の肌を犯してゆく。
 好奇心に流され源一郎は、お良の体の隅々をくまなく探った。
 お良には、その優しいオドオドとした指先の感触がたまらない。
 快感に悶えた。

 「あっんっん」

 初めて知る男の愛撫、背中を、腹を、胸は無論、わき腹から臀部。足の先から股間まで。

 肌を這う源一郎の五本の指。

 お良は思わず、右に左に体をくねらせ、淫らな指を逃れようともがく。

 恥じらいのあまり、お良は尻餅をついて仰向けに倒れた。

 お良のその姿に燃え上がる源一郎の欲情の炎。

 源一郎は覆いかぶさってお良の胸をまさぐる。

 お良は胸を守ろうと反転してうつ伏せに。
 今度は源一郎の指先が目の前に現れた背中から尻、さらに尻の割れ目へ。
 もはやお良の裸身は、触るところすべてが性感帯に。
 「感じる」のだ。狂おしいほどの快感が全身を嘗め尽くす。

 (体のどこかに魔物でもすんでいたのか)

 思いもよらぬ己の体の変容に、お良はわが身を疑った。
 しかし今、お良に、己を省みる余裕などあろうはずもない。

 「アレー、背中はダメ。お尻はダメ。割れ目はダメ。そこは肛門。そこは、そこは、絶対ダメー」

 お良は叫びたかったが、声にならない。
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