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お良の性春
第3章 悶絶 寝屋の戒め四ヶ条
「この戒めは、初夜の床で守ることが出来なくとも、決して忘れてはならぬもの。破られても破られても守らねばならぬ嫁の心の鎧(よろい)じゃ」
「殿方というものは、山が高ければ高いほど山の頂を極めたいと思い、谷が深ければ深いほど谷の底を覗いてみたいと思う者」
「この戒めは、破られるためにあるのじゃ」
「きょうはここまでにしておこう」
お梅は最後にそう言って話を締めくくった。
「はい」
お梅の教えを心に刻んで、お良は養家を後にした。
しかし、禅問答のように思えるお梅の教え。
「この戒めは破られるためにある」
そう言ったお梅の言葉を思い出す。
破られるための戒めか・・・・。
お良にはいささか謎めいたお梅の言葉。
ともかく、今宵こそ戒めを守ろう。
あそこで、あのような淫らな声を漏らしたのが間違いの元。
(今宵こそは決して)とは思ったものの、お良には不安の種が一つあった。
それは、源一郎の出方。
「殿方というものは、山が高ければ高いほど山の頂を極めたいと思い、谷が深ければ深いほど谷の底を覗いてみたいと思う者」
「この戒めは、破られるためにあるのじゃ」
「きょうはここまでにしておこう」
お梅は最後にそう言って話を締めくくった。
「はい」
お梅の教えを心に刻んで、お良は養家を後にした。
しかし、禅問答のように思えるお梅の教え。
「この戒めは破られるためにある」
そう言ったお梅の言葉を思い出す。
破られるための戒めか・・・・。
お良にはいささか謎めいたお梅の言葉。
ともかく、今宵こそ戒めを守ろう。
あそこで、あのような淫らな声を漏らしたのが間違いの元。
(今宵こそは決して)とは思ったものの、お良には不安の種が一つあった。
それは、源一郎の出方。