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男子校だけど!姫がいます!
第7章 Calling You
桐田の車に乗せられる。
あの時とは違いミニバンからVIPカーのセダンに変わったが相変わらずのタバコと香水の臭いで不快になるココア。

「アンタなんかと一緒にいてもつまらないから…お茶でも飲んで帰りましょう」

「そうはいかないなぁ〜俺もあれから色々な男を抱いたんだ。ネコを喜ばせるテクは自信あるぜ」

「そんなのココアには関係ないわ!」

「抱かれてみれば分かるぞ…」

そんな噛み合わない話しをしながら桐田は学校の裏山の山道に車を走らせていく。






「本当におかしいなぁ〜」

クーちゃんは首を捻るばかりだ。
メールを送っても返事はない。
不安になる。
ココアの事だ…大した事柄でなくてもメールの返事はすぐ返してくる。
今日はそれがない。

一か八か校舎の中を探そうかと思った時…

「あれ?岡部…何してる?」
門脇を筆頭にクラスメイト達が一人でいるクーちゃんを見つけ声をかける。

「愛しいココア姫はどうした?」
皮肉を込めて門脇が言う。
ツッコム余裕もなくクーちゃんは生徒達に聞く。

「ココアとここで待ち合わせなんだが…30分くらい待っているのだけど、誰か校舎の中でココアを見たか?」

「いや見てないぞ…」

生徒達の答えは同じだった。
一気にクーちゃんの顔が青くなる。

「どうした?ガチでココア君の居場所が分からないのか?」

「ああ…」

不穏の空気が流れる。

その時…

クーちゃん達に一人の生徒が走って来た。
「おーい!岡部〜」

同じクラスのヤツだ。
「どうした?」

息も絶え絶えに生徒が言う。

「ハァハァ…ハァハァ…オレさ…何だっけ?…桐田ってヤツだっけ…VIPカーに乗っているヤツ…」

「それがどうした?」

思わす声を荒げるクーちゃん。

「なんか…アイツが….ココアを車に乗せているのを見たんだ!」

「何でココアがあんなヤツの車に?」

生徒に詰め寄るクーちゃん。

「知らないよそんなの!…ともかくここにココアが居ないって事はオレの見間違えじゃなかったんだよな!」

冷たく不安な風が流れる…





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