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男子校だけど!姫がいます!
第4章 闇の中…そして
同居人は源一郎に食事を与え、洗濯をするがそれだけ。
教材のビデオで言葉を覚えた。そんな幼い頃のある日。
同居人に覚えた「こんにちわ」という言葉を言った。
だが返事はない。

答えてくれるまで何度も言った。

やっと源一郎の顔を見た。
そして言葉を発した。
「給料以外の仕事させんじゃないよ!」
それ以来、源一郎は人に話す事が恐くなった。




その同居人も契約期間が切れたのか半年後に来なくなった。
そしてまた違う者が来る。
その繰り返し。
源一郎は言葉も発せず、表情も変わらない子どもだった。

話したり…笑ったり…怒ったり…喜んだり…泣いたり…痛いと言ってみたり…恐いと言ってみたり…寂しいと言ったり…他人を思いやったり…人を褒めたり褒められたり…全て出来なかった。

出来ないのではなく、やり方が分からなかった。
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