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お前と、俺と・・・。
第14章 光り輝くその先に見えるもの・・・
「先生、お母様です…」
「ん…ありがとう。
淵上さんのお母さんですね? 今回、オペをしました
柳沢です。
息子さんの手術は一応終わりました
出来る限りの事はやってます。
今の時点で、もう大丈夫ですよ!とは、正直言えませ
ん。今は、息子さんの意識が戻るのを待ちましょう」
「先生、本当に有難うございました。
あの…息子の意識は…いつ戻りますか?」
「それは…わかりません。
明日かもしれませんし、一週間後かもしれない
最悪な事は考えたくないですが、戻らないって事も
ゼロではない…息子さん次第かもしれません。
今日は手術が終わったばかりですので、明日からでも
話し掛けたりしてあげてください。
もちろん、 体をゆすったりするのはダメですよ!
お母さん、今日は看護師も傍に付いてますので、一度
自宅に戻って、念の為、息子さんの着替え等準備して
また、明日来てください。
では、大丈夫ですか?私はこれで失礼します。
何か気になる事があったら、看護師の方に伝えて
ください」
「柳沢先生…本当に、有難うございました…」
帰ろう…荷物の準備しなきゃ。
私がやらなきゃいけない事は、いっぱいなんだぞ!
私がしっかりしなくてどうする!?
ガチャガチャッ…
フーッ、、、なんだろう…この家って、こんなに
広かったっけ?秀が東京に行ってた二年間でも
そんな風に思った事はなかった…
静かな部屋に、私の動く音だけが響いている。
スタスタスタッ…
私は手を洗うと、迷う事なくあの部屋へと向かった