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第1章 肉欲の暴走　大学生　俊輔

　母親のような美紗にこの勃起を見つかったら自分の淫らな感情が丸見えだ。
　食事を済ますと、あわててトイレに飛び込んだ俊輔はマスターベーションをした。
　今見ていた乳首の突起を思い出すだけで、ものの数分で射精した。
　俊輔が部屋に戻ると美紗は心配そうに俊輔を見た。

　「手は洗ったの」
　「も、もちろんです」

　（気づかれたかな）と俊輔はあせった。

　「お腹を冷やしたのかしら。変ね」

　美紗は下痢と勘違いしていた。
　俊輔は頭を振って否定した。
　美紗は俊輔のマスターベーションなど想像もしていなかった。

　「お腹が大丈夫なら冷蔵庫から果物をとって下さる」

　二人は果物皿に盛ってあったリンゴやイチゴを食べた。
　狂い出した二人の最初の夜は、そのまま幕を閉じた。

　その夜、美紗はローターを使ってから寝た。
　そうでもしないと女の芯が疼いて眠れそうもなかった。
　何度かのエクスタシーのあとで美紗は己を恥じた。
　一回りも、もっとも年下の俊輔だ。
　こんなオバサンに興味を持つはずがないのだ。

　同居して五日目。
　明日はギブスが取れる。

　「今日が最後の夜ね。全快祝いをしましょう」
　「ありがとうございます。それと、僕、今日が二〇歳の誕生日です。オバサン」

　その日、美紗はブランディーを飲んだ。
　アルコールが理性を酔わせ、酔った理性が止まった歯車を再び回し始めた。
　終ったと思っていた男と女の世界が動き出す。