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第1章 肉欲の暴走　大学生　俊輔

　「俊輔君。君、オバサンは止めてくれない」

　突然、美紗が絡みだした。

　「わたし、あなたは好きよ。でも、オバサンだけは許せないの」
　「ごめんなさい。オバサン」
　「ほらまた」

　美紗は立ち上がって俊輔の横に立った。

　「俊輔君、あなたも立ちなさい。わたしは誰」

　（急にどうしたんだ・・・）
　俊輔は足元の覚束ない美紗を支えようとして立ち上がった。

　「じゃあ、美紗さんでいいの」
　「ダメ。ダメヨ。美紗にしなさい」
　「え、呼び捨て。美紗でいいの」
　「そうよ」
　「わかった。美紗にする」
　「呼んでくれる」

　俊輔は少し間をおいてから小さな声で呼んでみた。

　「美紗」

　すると、美紗が俊輔の体に手を回してギュッと抱きしめた。　
　美紗の柔らかな胸の感触に、俊輔の心臓は躍った。
　ドキン、ドキン、ドキン・・・。
　今度は美紗が「俊輔君」と言った。
　その声には、甘い蕩けるような響きがあった。
　俊輔は美紗を右腕に抱きしめた。
　それから、目の前にある美紗の唇に思わず触れた。
　オバサンと学生だった二人は、一瞬にして男と女になっていた。
　一旦絡み合った二人の欲情は、もう誰にも止められない。
　美紗の前に俊輔の欲望がさらけ出される。