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熟女美紗 情交の遍歴
第7章 欲情の花火 医師 健
いつになく甲高い声が美紗の口から漏れた。
美紗は背後から貫かれながら顔を上げて窓の外を見た。
咲いては消えてゆく花火が見える。
まるで自分の人生のように・・・・。
健は、挿入を繰り返しながら、自分の腰の動きに合わせて蠢く美紗の背中に見とれていた。
美紗の背中には汗が滲み、その汗に滲んだ白い肌に花火がときどき写っていた。
「ああいいワ」
炸裂する花火の音と音の間に美紗の善がり声が漏れた。
花火の音が消え、激しいエクスタシーの興奮が納まると美紗は健をベッドに誘った。
汗にまみれながら求め合う二人。
美紗が眠る安らぎのベッドは、いつ果てるとも知れぬ狂おしい情交の舞台に変わっていた。
二人の遠距離恋愛が始まった。
美紗が京都に行き、あるいは、健が横浜に来た。
二人の情交は次第に深まって行った。
健は美紗の急所を一つ二つと発見した。
美紗の好みや癖も見つけた。
健の愛撫は優しかった。
オドオドした俊輔の指先、焦らすような充の指の動き、ゆっくり静かに落ち着いた幸一の指使い。
健の指は辰夫に似て優しかった。
美紗の求めを知り、美紗の癖を覚えて、優しく燃え上がらせてくれる。
健との情交の期待に胸を躍らせながら、美紗は健の下に通い、健の訪れを待った。
金曜日の夜の出会いから月曜日の朝の別れまで、二人は時間を共にした。
そんなある日、美紗は吐き気をもようした。
悪阻だった。妊娠したのだ。