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熟女美紗  情交の遍歴
第6章 軋むベッド 情交の館 
 こうして美紗の「秘密のデート」は終ったが、二人の「情事」は終わるどころかさらに燃えあがった。
 大山登山からしばらくすると、幸一は三人を自宅に招いた。
 
 幸一は妻の抜けた寂しい家庭を美紗に満たしてほしいと思っていた。
 美紗には、幸一の背後に別居している妻の顔がチラついていた。
 幸一はすでに実質的に「離婚」していると美紗を口説いたが、美紗にはそれが詭弁としか思えなかった。
 
 (彼はただわたしを拘束したいだけ)

 危なっかしい内縁の妻の座など、美紗は興味がなかった。
 そこで、幸一は絵里と岸川を利用したのだ。

 窓の外には芝生の庭が広がり、庭の周囲にはバラが植えられていた。
 吉沢の豪邸は港の見える小高い丘の上に建っていたから、バラの植栽の向うに夕暮れの本牧の海が臨めた。
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