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熟女美紗  情交の遍歴
第6章 軋むベッド 情交の館 
 「どうぞ、きのうから煮込んだスペイン風のシチューです。お気に召すといいんですが」
 「美紗、どう。略奪した社長の作った料理の味は」

 絵里の露骨な言葉が美紗に向けられる。

 「このシチューのお肉、柔らかくて美味しいわ」
 「あら、固いお肉の方がお好きでしょ。美紗」
 「・・・・ゼネコン男の味はどうなの」
 「元気だけは社長に負けないわ」 
 「あら、どうして分かるの、そんなことが」
 「どうでもいいけどさあ、お互いに相手の品定めなんかしないでよ。君たち」

 岸川が間に入って仲を取り持つ。

 「岸川さん、二人のお喋りに我々は邪魔そうだ。あちらへ」

 女の争いに、男たちは退散。
 グラスを持って庭のバーベキューに向かった。

 「絵里、『社長』はやめなさい。わざとらしい」

 美紗は絵里に比べ体つきはやや豊満タイプだったが、うりざね顔で切れ長の目。
 絵里は160センチを越すスラッとした痩せ型。顔立ちは瞳のくりっとした丸顔タイプ。
 辛らつな会話はいつものことだったが、その夜の絵里の言葉にはいささか棘があった。

 「ごめん。少し二人をからかいたかっただけよ」

 絵里が矛を収めた。
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