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フリマアプリの恋人
第7章 秋桜の秘密
…柊司さんだわ…。
柊司は爽やかなブルーのストライプのシャツに、濃紺のスラックス、ペールグレーの夏の上着をさらりと羽織っていた。
…遠目でも、その端正で理知的な目鼻立ちと…辺りを払うような品位のある洗練された雰囲気が感じられ、澄佳は改めて胸をときめかしてしまう。
授業を終えたらしき女子学生たちが、柊司を眩しげに遠巻きに見つめているのも、なんだか焦ってしまうような少し妬けてしまうような複雑な気持ちだ…。
柊司は澄佳を見つけると、その彫りの深い端正な目元に優しい笑みを浮かべ、颯爽と歩み寄ってきた。
「澄佳さん。お待たせしました。
迷わずに来られましたか?」
周りの学生たちの注目を浴びながら、柊司はそれを全く気にしていない様子で澄佳の前に座った。
澄佳は思わずぎこちなく頷く。
「…は、はい。
すぐに分かりました。
…とても大きな大学ですね。
…私の町がすっぽり入ってしまいそうです…」
素直な感想を伝えると、柊司は愉快そうに笑った。
「様々な学部がありますからね。
時間があれば、構内を色々とご案内したいのですけれど…」
…と、前屈みに澄佳に貌を寄せ…
「…澄佳さんが美人すぎて…学生たちの目に晒すのは心配なのでやめておきます」
と、艶めいた声で囁いた。
「…柊司さん…」
澄佳の白くほっそりした首筋が桜色に染まった。
「…来てくれてありがとう…。
すごく嬉しい…。澄佳…」
…閨での呼び名で熱く見つめられ…澄佳は切なげに長い睫毛を震わせた。
「…柊司さん…。
私も…逢いたかった…」
…過去と決別し、想いを交わし合い…深く愛し合ったあの夜から…
柊司への想いは昂まる一方だ…。
「…澄佳…。
僕もだ…」
柊司の大きな手が澄佳の白く美しい手に柔らかく重なった瞬間…。
「ああ〜ッ!
見ぃ〜ちゃった見ぃ〜ちゃった!
清たん先生のラブラブ密会場面!
ちょっと!みんな〜!パパラッチ呼んで、パパラッチ!」
…素っ頓狂な明るい叫び声がカフェテリアに響き渡ったのだ。
柊司は爽やかなブルーのストライプのシャツに、濃紺のスラックス、ペールグレーの夏の上着をさらりと羽織っていた。
…遠目でも、その端正で理知的な目鼻立ちと…辺りを払うような品位のある洗練された雰囲気が感じられ、澄佳は改めて胸をときめかしてしまう。
授業を終えたらしき女子学生たちが、柊司を眩しげに遠巻きに見つめているのも、なんだか焦ってしまうような少し妬けてしまうような複雑な気持ちだ…。
柊司は澄佳を見つけると、その彫りの深い端正な目元に優しい笑みを浮かべ、颯爽と歩み寄ってきた。
「澄佳さん。お待たせしました。
迷わずに来られましたか?」
周りの学生たちの注目を浴びながら、柊司はそれを全く気にしていない様子で澄佳の前に座った。
澄佳は思わずぎこちなく頷く。
「…は、はい。
すぐに分かりました。
…とても大きな大学ですね。
…私の町がすっぽり入ってしまいそうです…」
素直な感想を伝えると、柊司は愉快そうに笑った。
「様々な学部がありますからね。
時間があれば、構内を色々とご案内したいのですけれど…」
…と、前屈みに澄佳に貌を寄せ…
「…澄佳さんが美人すぎて…学生たちの目に晒すのは心配なのでやめておきます」
と、艶めいた声で囁いた。
「…柊司さん…」
澄佳の白くほっそりした首筋が桜色に染まった。
「…来てくれてありがとう…。
すごく嬉しい…。澄佳…」
…閨での呼び名で熱く見つめられ…澄佳は切なげに長い睫毛を震わせた。
「…柊司さん…。
私も…逢いたかった…」
…過去と決別し、想いを交わし合い…深く愛し合ったあの夜から…
柊司への想いは昂まる一方だ…。
「…澄佳…。
僕もだ…」
柊司の大きな手が澄佳の白く美しい手に柔らかく重なった瞬間…。
「ああ〜ッ!
見ぃ〜ちゃった見ぃ〜ちゃった!
清たん先生のラブラブ密会場面!
ちょっと!みんな〜!パパラッチ呼んで、パパラッチ!」
…素っ頓狂な明るい叫び声がカフェテリアに響き渡ったのだ。