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フリマアプリの恋人
第7章 秋桜の秘密
澄佳は教えられた柊司のマンションへの道を歩きながら、先ほどの瞳との会話を思い出していた。

…「本当にね〜、清たんてば澄佳さんにドン引くくらいにゾッコンラブなんですから…。
こんなノロケ、聞いたことない!…てくらいすんごいノロケ…。
ほら、清たん英文学の先生でしょ?
だからもうその表現がいちいちロマンチックで耽美的で…。
なんだか綺麗な散文詩の暗唱を聞かされている気分なんですよ。ヤバイっすよ、マジで」
「岡田くん、Aランチ二つ買ってきて」
「え〜⁈パシリ⁈ひど〜い!清たんパワハラ〜!」
「君の分も好きなもの買ってきていいから」
「行ってきま〜す!」
瞳は目にも留まらぬ速さで走りだした…。

…思い返すだけで可笑しくてくすくすと笑ってしまう。
柊司が苦笑しながらも、愛しげな眼差しで澄佳を見つめてくれたことも…。

…ああは言っていたが、柊司がとても生徒思いで優しい教師だと言うことも手に取るように分かった。
あんなに懐かれているのはきっと教師として愛されている証拠なのだろう。

…同時に、澄佳は無邪気に軽口を叩いたりじゃれつく瞳が密かに羨ましかった。
大学生と言う澄佳が体験したことがない青春を謳歌していることもだが、柊司に遠慮なく懐いている瞳の屈託のなさは、真似ようとしても真似られないものだからだ。

…私は、まだ柊司さんに遠慮しているのかしら…。
ふと自問する。

そうして首を振り、自分に言い聞かせる。
…まだまだこれからだわ。
私のことを柊司さんに知ってもらったように、柊司さんのことを知ってゆけばいいのよ…。
…まだ知らない…柊司さんのことを…。

柊司の住むマンションに着いた。
澄佳はエントランスの前に立ち、やや緊張したら面持ちで、オートロックキーを差し込んだ。
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