この作品は18歳未満閲覧禁止です
![](/image/skin/separater43.gif)
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
フリマアプリの恋人
第7章 秋桜の秘密
![](/image/mobi/1px_nocolor.gif)
広大なキャンパスの中を走り抜け、澄佳はエントランスに駆け込んだ。
…柊司の大学に真っしぐらに向かったのは良かったが、柊司がどこにいるのか分からない。
学生たちがたむろするエントランスで息を整え、ふと前を見ると教務課のプレートが付いたドアが見えた。
…教務課…。
よく分からないが、教務…と書いてあるからには恐らく大学の授業や教師についての課なのではないだろうか…。
澄佳は小走りにそのドアを押し開いた。
「あの…!」
カウンターに身を乗り出し、声をかける。
カウンター内のデスクで執務をしていた事務員らしき初老の男性が振り返る。
「はい?」
「柊司さ…いえ、清瀧柊司先生のお教室はどちらですか?」
息を切らし駆け込んできた澄佳に一瞬怪訝な貌をしたが、手慣れた様子でシラバスを見ると
「清瀧先生ね。え〜と…英国近代史概論か…。
…東棟の2階201号教室ですよ」
あっさりと教えてくれた。
「ありがとうございます!」
お辞儀をする澄佳の背中に、のんびりした声が掛かった。
「あんた、7月に初めて出席するの?
…まあ、来年も取ることだね。
清瀧先生は出席に厳しいからね」
…柊司の大学に真っしぐらに向かったのは良かったが、柊司がどこにいるのか分からない。
学生たちがたむろするエントランスで息を整え、ふと前を見ると教務課のプレートが付いたドアが見えた。
…教務課…。
よく分からないが、教務…と書いてあるからには恐らく大学の授業や教師についての課なのではないだろうか…。
澄佳は小走りにそのドアを押し開いた。
「あの…!」
カウンターに身を乗り出し、声をかける。
カウンター内のデスクで執務をしていた事務員らしき初老の男性が振り返る。
「はい?」
「柊司さ…いえ、清瀧柊司先生のお教室はどちらですか?」
息を切らし駆け込んできた澄佳に一瞬怪訝な貌をしたが、手慣れた様子でシラバスを見ると
「清瀧先生ね。え〜と…英国近代史概論か…。
…東棟の2階201号教室ですよ」
あっさりと教えてくれた。
「ありがとうございます!」
お辞儀をする澄佳の背中に、のんびりした声が掛かった。
「あんた、7月に初めて出席するの?
…まあ、来年も取ることだね。
清瀧先生は出席に厳しいからね」
![](/image/skin/separater43.gif)
![](/image/skin/separater43.gif)