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フリマアプリの恋人
第7章 秋桜の秘密
階段を一気に駆け上がり、長い長い廊下を走る。
…授業が始まったばかりらしく廊下には人気がなく、辺りは静寂に包まれていた。
澄佳の足音だけが響き渡る。
…早く…早く柊司さんに会わなくては…。
今、彼に会わなくてはもう一生擦れ違ってしまうような恐怖に襲われる。
…早く…早く…柊司さんに会いたい…!
201と記された無機質なプレートが掛かる教室のドアが目の前に現れた。
澄佳は自分の服装を見返す。
洗いざらしのシャツ、デニムパンツ、ギャルソンエプロン、スニーカー…。
紳士の柊司に相応しい格好ではない。
けれど、自分は自分だ。
このままの私で、いこう。
このままの私で、柊司さんに愛を告げるのだ。
シャツの裾を引っ張り、ギャルソンエプロンの皺を伸ばす。
そうして毅然と前を向く。
銀色に光るドアレバーをしっかりと握りしめると、澄佳は力強く押し開けた。
…授業が始まったばかりらしく廊下には人気がなく、辺りは静寂に包まれていた。
澄佳の足音だけが響き渡る。
…早く…早く柊司さんに会わなくては…。
今、彼に会わなくてはもう一生擦れ違ってしまうような恐怖に襲われる。
…早く…早く…柊司さんに会いたい…!
201と記された無機質なプレートが掛かる教室のドアが目の前に現れた。
澄佳は自分の服装を見返す。
洗いざらしのシャツ、デニムパンツ、ギャルソンエプロン、スニーカー…。
紳士の柊司に相応しい格好ではない。
けれど、自分は自分だ。
このままの私で、いこう。
このままの私で、柊司さんに愛を告げるのだ。
シャツの裾を引っ張り、ギャルソンエプロンの皺を伸ばす。
そうして毅然と前を向く。
銀色に光るドアレバーをしっかりと握りしめると、澄佳は力強く押し開けた。