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フリマアプリの恋人
第3章 紫陽花のため息

…僕は…何をしているんだ…!
忸怩たる思いに唇を噛み締める。
…今更、母様に思いを告げて何になる。
母様は僕に母としての清らかな愛を捧げてくれているのに…。
僕がそれを汚してはならないのだ。
…僕は…。
ジャケットのポケットに手を入れる。
スマートフォンを取り出しカバーを開く。
…そこには、入れたままにしてあった澄佳の封筒がある。
差出人の住所を見つめる。
…逢いたい…。
美しい文字を指先でなぞる。
…貴女に、逢いたい…。
込み上げる熱い思いに、柊司は眼を閉じ…そして、ハンドルを握りしめた。
エンジンをかけ、アクセルを踏む。
…この熱い情動を止めるすべを、柊司は知らなかった。
忸怩たる思いに唇を噛み締める。
…今更、母様に思いを告げて何になる。
母様は僕に母としての清らかな愛を捧げてくれているのに…。
僕がそれを汚してはならないのだ。
…僕は…。
ジャケットのポケットに手を入れる。
スマートフォンを取り出しカバーを開く。
…そこには、入れたままにしてあった澄佳の封筒がある。
差出人の住所を見つめる。
…逢いたい…。
美しい文字を指先でなぞる。
…貴女に、逢いたい…。
込み上げる熱い思いに、柊司は眼を閉じ…そして、ハンドルを握りしめた。
エンジンをかけ、アクセルを踏む。
…この熱い情動を止めるすべを、柊司は知らなかった。

