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砂漠の薔薇
第2章 ザ
「ちょ、ちょっと!」
座敷に帰るなり、私は小声でみんなを集めた。
「なに?」
「今、トイレから帰って来る時に部屋間違えちゃった」
「え!」
「はぁ?」
完全な仕切りで区切られているわけではない個室は
よく聞けば隣の声が漏れ聞こえるような作りで
「隣の笑い、真由花の事?」
いまだに笑いは収まっていないらしい。
「・・・・」
恥ずかしさが直らない私は
「そろそろ帰ろうよ」
と提案してみる。
いつまでもこの隣から聞こえる笑いに耐えられるか自信がない。
「え~まだ話し足りない」
そうしぶる麻子に
「UKに帰る前にまたセッティングするから!」
と説得した。
その様子に口を挟まず、携帯をいじる久美は
「あ、彼が5分後にココに迎えに来てくれるって」
と笑う。
優しい彼で何より。
半分羨ましくなって他のメンバーと笑おうと思ったら
麻子が座敷から顔を出した。
「吉野さん!帰るって!」
「え!吉野さんも来てるの?」
今回は麻子の彼の吉野さんもUKから一緒に帰国したようで
今日は大きな座敷で社内のみんなと飲んでいたらしい。
「分かった」
そう聞こえたかと思ったら、さっき間違えた隣の座敷から
「のぞみ、帰るか?」
と声がかかった。
のぞみの彼の山田さんも隣に居たらしい・・・
座敷に帰るなり、私は小声でみんなを集めた。
「なに?」
「今、トイレから帰って来る時に部屋間違えちゃった」
「え!」
「はぁ?」
完全な仕切りで区切られているわけではない個室は
よく聞けば隣の声が漏れ聞こえるような作りで
「隣の笑い、真由花の事?」
いまだに笑いは収まっていないらしい。
「・・・・」
恥ずかしさが直らない私は
「そろそろ帰ろうよ」
と提案してみる。
いつまでもこの隣から聞こえる笑いに耐えられるか自信がない。
「え~まだ話し足りない」
そうしぶる麻子に
「UKに帰る前にまたセッティングするから!」
と説得した。
その様子に口を挟まず、携帯をいじる久美は
「あ、彼が5分後にココに迎えに来てくれるって」
と笑う。
優しい彼で何より。
半分羨ましくなって他のメンバーと笑おうと思ったら
麻子が座敷から顔を出した。
「吉野さん!帰るって!」
「え!吉野さんも来てるの?」
今回は麻子の彼の吉野さんもUKから一緒に帰国したようで
今日は大きな座敷で社内のみんなと飲んでいたらしい。
「分かった」
そう聞こえたかと思ったら、さっき間違えた隣の座敷から
「のぞみ、帰るか?」
と声がかかった。
のぞみの彼の山田さんも隣に居たらしい・・・