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御主人様のお申し付け通りに
第11章 元旦那との別れ
「まぁ、そこ座れ」

私も座る。

「トシコも言っちゃ悪いが、こんな感じだ。中身はトロトロ、外枠がやたらとガチガチ。おまえはどうやっても今のままでは完璧じゃない。でも俺はそれでイイと思ってる」

また意味分かんない、遠回しでバカだと言ってるな、コイツ。

「説教好きだねぇ。牧師かなんかやれば?」

私は、かに玉を大きく一口でパクリ!

「トシコは自分の理想を完璧にやりこなそうとしてるだろ?」

ヤバッ、喉につっかえた…!

バシッ、バシッ!

私は胸を叩きながら、お茶を飲む。

「俺も、他人も完璧なトシコなんざ、求めてないんだから、自分の思い描く理想が全てじゃない。だから、もっと気楽に考えて物事をやれっての」

「…で、何?」

説教でしょ、今の。

全然、話の内容、聞いてなかった。

永田はニッコリ笑って、

「まぁ、いいや」

永田にその後、洗い物を委ねて、

「ちょっと着替えてくる」

と、カバンを持って行く。

離れた場所で、またスマホを確認すると。

「10時頃迎えに行くから、家の前で」

それはまずい。

「近くのコンビニでもいい?」

私はすぐに旦那に返信した。

「了解」

ふぁ~っ、一先ずこれでスマホは閉まっておこっと。
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