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御主人様のお申し付け通りに
第2章 言う通りにしろ
私は身体を隠しながら、渋々出て行こうとすると、

「どこ行くんだ?」

「あんたが入ってきたから、出てくんだよ!バカ!」

「こぉれ、渡すから」

と、私にスポンジを差し出す。

「あぁっ?!」

私がキレて睨み付けると、

「俺の背中を洗えよ、ブス」

「嫌です」

ブスだとか言う奴に、何で私が!

「俺の言う通りにしろ」

「嫌だ」

「自分の首、締める事になるぞ…いいのか?」

うぬっ!…全然、意味が分からないけど。

その言葉にドキリとする私。
永田は私に背を向ける。

旦那の背中だって、こんな洗ってやる事なんてしなかったのに。

コイツの言いなりが、悔しい。

スポンジで憎しみを込めて、ゴシゴシ洗う。

一体どんな関係なの、私たちは。

「永田さんって、はっきり言って変態ですよね?常識ないって言うか…」

「……」

おい、何か答えろや。

「私に何を求めてるんですか?」

「……」

おい、ガン無視かよ。

「ペットだとか言って、あんなエッチな事を要求したりして」

「……」

だから、何か言ってみろ。

「セフレとかなら、もっと若い女をゲットしたらどうですか」

「……」

私はチラッと永田の顔を見ると、明らかに視線をそらされた。

見る見るうちに泡だらになって、やがて私は彼と向き合っていた。

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