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白い指先と甘い吐息
第6章 鮮やかな夏
終わった後も貴史は優しかった。
なつみの体を綺麗にふき取った後も
そっと頬に口づけし、頭をなでている。
「私、こんなに幸せを感じたのは生れて初めてよ」
「俺はなつみに会って世界が変わった」
「どんな風に?」
「亜季が死んでから、ずっと砂漠の中を歩いてるような気分だったんだ。
心も体も渇ききって、何も考えないように、
ただひたすら歩いてるだけ、みたいな」
「辛かったんでしょうね、二人とも」
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