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白い指先と甘い吐息
第8章 翳りゆくとき
出勤してきた美香は別人のようだった。

髪を金髪のベリーショートにし笑顔で貴史に話しかけてきた。

「おはようございます。店長、コンクールの話しですけど、本選には出場させてください。必ず入賞してみせます。
そしたら、私を留学させてください」

「え!?それって・・・」

「私、店長とは別れます。今、やれるだけのことをやてみたいんです。チャンスをください。自分の可能性を信じたいんです」

美香はそれだけ言って、きらきらした瞳でいつも通り仕事をはじめた。
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