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白い指先と甘い吐息
第9章 引き寄せあう心
「いや、あとひとつ言い忘れていたことがあったんだ」

貴史は静かに息を吸って まっすぐになつみをみつめ

「一生君だけを愛し続けるから、僕と結婚してくれないか」と言った。

「貴史さん・・・」

「まだプロポーズしていなかったよね」

なつみの瞳から涙がぼろぼろと溢れだした

「どうして?美香さんと結婚の約束してるんでしょ、お母様からそう聞いたわ。だから私・・・」

(そうだったのか・・・)

貴史はやっと別れの理由を理解した。
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