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白い指先と甘い吐息
第9章 引き寄せあう心
「なつみに他に好きな人ができたってわけじゃないんだね」

なつみは頷いた。

「ごめん、なつみ。本当にごめん」

貴史はなつみをそっと抱きしめて何度も謝った。

「もっと早くちゃんと話せばよかった。美香とはきちんと別れたよ。俺にはなつみしかいないんだ。たとえなつみに嫌われても、俺はなつみしか愛せないんだ」

「貴史さん・・・会いたかった」

貴史の両手がなつみの頬を包む。

親指がそっとなつみの涙をぬぐった。

そのまま静かにキスをした。
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