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インピオ
第2章 保育器から墓場まで

家族ぐるみで仲が良かった彼らの家庭ではどちらかの親が遅くなる場合、子供をもう一方で預かってもらうことも珍しくはなかった、特に両親がそろって大学病院の医師として勤務していた柚希の家では急患等の対応で帰宅が出来ないことも多く、そうなると自然透の実家である一条の家でお泊りをすることになった。
そしてそう言った場合は大抵二人は一緒にお風呂に入ることになるのだが大人になってからのそれとは違い、子供の時のお風呂というのは実に退屈な時間だった、大概の子供(特に男の子)にとってはそんなことよりも自分の好きなテレビやゲームの方が優先順位が遥かに上で、現に透も普段は“お風呂にはいりなさい”と言われても中々入ろうとしなかったのだ。
しかし友達が(もっと言ってしまえば柚希が)来ている時は話は別だった、遊び相手が出来たことでお風呂の時間が格段に楽しくなった透は、同じくテンションの上がっている柚希と共にさっさと服を脱ぎ捨ててバスルームに吶喊する。
それを親たちは何も思わなかった、自身もくたびれていた彼らはいつもはぐずる子供たちが喜んで入ってくれるのならばそれに越したことはなかったから、むしろ“手間がかからなくて助かるな”などと言い“のぼせないようにね”とだけ声をかけて、後は特に何をするわけでもなくほったらかしにしていたのだ。
そしてそう言った場合は大抵二人は一緒にお風呂に入ることになるのだが大人になってからのそれとは違い、子供の時のお風呂というのは実に退屈な時間だった、大概の子供(特に男の子)にとってはそんなことよりも自分の好きなテレビやゲームの方が優先順位が遥かに上で、現に透も普段は“お風呂にはいりなさい”と言われても中々入ろうとしなかったのだ。
しかし友達が(もっと言ってしまえば柚希が)来ている時は話は別だった、遊び相手が出来たことでお風呂の時間が格段に楽しくなった透は、同じくテンションの上がっている柚希と共にさっさと服を脱ぎ捨ててバスルームに吶喊する。
それを親たちは何も思わなかった、自身もくたびれていた彼らはいつもはぐずる子供たちが喜んで入ってくれるのならばそれに越したことはなかったから、むしろ“手間がかからなくて助かるな”などと言い“のぼせないようにね”とだけ声をかけて、後は特に何をするわけでもなくほったらかしにしていたのだ。

