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第50章 卒業

加奈子が教室を去ってからの10分間は静かだったがそれが過ぎると加奈子を追いかけて急いで職員室へと向かう者や、この後の予定を仲間内で確認する者や、友人との別れを惜しむ者等、様々だった。めぐみも仲の良かった友人達から『この後、お茶とカラオケに行かない？』と誘われるがめぐみは時計を確認し母親が既に飛行機に乗っているのを確認し「ごめんね、行きたいけど母を空港で見送らないと…」と誤魔化すと友人の一人が『あぁ、北海道だったっけ？』と言うのでめぐみは頷くと別の友人が『北海道かぁ、私も行きたいなぁ』と呟くとまた別の友人が『あんた、せっかく部活で痩せたのに北海道に行ったらリバウンドどころじゃないわよ』と言うので皆で笑う。そしてめぐみは友人達と別れて教室から去った。
翔馬の所にも、鈴木と谷が来ていて翔馬に『翔馬、楽しかった。ありがとうな』と鈴木が言い谷は『翔馬には賭けでだいぶ裏切られた気もするが恨みではなく思い出として記憶するよ』と言うので翔馬は「こっちは勝手に賭けにされて迷惑だったけどね」と言って暫く間をおき、「まあまあ、楽しかったから二人を許すけどね」と言うので二人が『何様のつもりだよッ』と翔馬にツッコミを入れると谷が『結局、俺らに彼女は出来なかったな…』と呟くと鈴木は『高崎は無理でも他の誰かぐらいはと思っていたんだかな…』と谷に言うと翔馬は苦笑いをして二人に合わすと二人はそれぞれ部活の仲間内で集まるらしく声を掛けられたので翔馬が「じゃあ、二人共に暫くは会えないけど身体には気を付けて…」と言って別れるとあの隣の生徒が現れて『か、加奈子先生は？』と聞いて来たので谷が教えると『ありがとう、じゃあなッ』と職員室へと走り去って行くので谷は『アイツも最後までブレない奴だったな』と仲間に言う。