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欲望の行末 ~愛しのアンドロイド~
第2章

「い、いや……主と使用人はしちゃダメでしょ?」
「……そうですね。絢様が処女の場合は問題かと思いますが、幸い絢様は初めてではありません。ムラムラして身体を持て余して苦しがっていらっしゃるならば、それを解消して差し上げるのも、使用人の務めかと思います」
「ムラムラって言わないで!」
なんで絢が脱処女していることを知っているのかとか、突っ込むところは沢山あるはずなのに、絢はすこしずれたところに突っ込む。
「それに私はアンドロイドです。まかり間違っても絢様に妊娠の危険はありません。私は絢様に快楽だけしか与えないと保証できます」
「か、快楽だけ……?」
「はい、お約束いたします」
「………」
それはとても魅力的な誘いだった。
確かに認めたくないが、絢は今『ムラムラ』していた。
他の子達は自分で慰めたりすることもあるようだったが、絢は全然濡れないので、そうすることも出来ない。
もし、本当に快楽しか与えられないのであれば、絢にとっては願ってもない状況のはずだ。
アンドロイドなので妊娠の危険もなければ、セフレの様な煩わしさもないだろう。
(で、でも……)
「……私、こ……怖いの……初めての時、すんごく痛くて。それ以降も全然濡れなくて……」
絢は自分の掌が白くなるほど、ぎゅうと握りしめた。
一年前に与えられた恐怖に、心が悲鳴を上げる。
そんな絢を見て、ベッドにそっと腰かけた祐二がその頭を優しく撫でる。
「私を誰だとお思いですか? 絢様の為だけに作られたアンドロイドですよ。私が貴方の嫌がることをするとお思いですか?」
「……た、確かに、そうだろうけれど……でも……」
「でも……なんです?」
「………」
「察しますに、絢様は男性恐怖症なのではありませんか? もし、そうだとしましたら、それを克服するお手伝いには、私が一番適任だとお思いになられませんか?」
そう質問攻めにされ、絢は混乱した。
初めて付き合った彼氏にされた、ただ痛いだけのセックス。
独りよがりでいつも濡れていない絢に無理やり挿入し、避妊さえしてくれなかった。
絢の方にも「周りに取り残されない様、早く処女を捨ててしまいたい」という思いもあり、我慢していたが、結局彼氏には「体の相性が良くないから」という理由で捨てられてしまった。

