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欲望の行末 ~愛しのアンドロイド~
第2章

「ホントのパパは四十二のおじさんなの! いくらなんでも、やだ。……なんかやなのっ!!」
そう言うと絢は先ほどの事を思い出し、身震いした。
なんだか超えてはいけない一線だった気がしたからだ。
「分かりました。残念ですがもうしません」
祐二はそう言うと、至極残念そうに肩をすくめた。
それから暫く、絢は快楽の虜になったように、連日祐二と身体を重ねていた。
しかしそれだと体力が持たないことに気付いた絢が三日に一回と決め、落ち着いた。
「絢、お願い、合コン付き合って!」
学校に到着するや否や、直美がそう絢に拝み倒してくる。
「合コン?」
「うん、T高との! 今日なんだけど、急に恵美子が風邪でダウンしちゃってさあ」
「ええ……ちょっと、面倒くさいかも……」
必死に頼み込む直美に、絢は言いにくそうに言う。
「そこを、お願い! 絢、彼氏いない歴一年じゃん。そろそろ作った方がいいって。今日、イケメンばっかりだよ」
「べつに、イケメンじゃなくても関係ないんだけどな……」
絢は直美みたいにイケメン好きというわけではないのだ。
「駄目……?」
心底困っている直美に、絢はため息を噛み殺して応じる。
「分かった、いいよ。でも合コン代、半分奢ってね?」
そう譲歩した絢に、直美が抱きつく。
「きゃ~っ! 絢、大好き!! あれ……?」
「うん?」
絢から身体を離した直美が、首を傾げる。
「絢、ちょっと胸が大きくなったんじゃない?」
「え? ホント? そう言われれば、最近ブラがきついような……」
「やだな~、私の知らない所で男つくってんじゃないでしょうね?」
ぎくり。
絢は変な反応をしない様、机の下で両手を握る。
「そ、そんなわけないじゃん! 彼氏なんかいないって」
(てか本当にいないし……セフレが祐二さんだなんて絶対言えないし!)
「ホントに~?」
疑わしそうな瞳で見つめてくる直美に、絢は首をぶんぶん振って返す。
「ま、合コン来てくれるんだから、彼氏はいないっか」
直美はそう結論付けると、他の合コン参加者たちのところへ行ってしまった。

