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幸せの頂点
第12章 食事

「紫乃…、ここか?」
私の身体が一番感じる場所を的確に突き上げて来る部長に爪を立て叫び声を上げる。
ただの獣にされた気分…。
部長の愛撫の檻から出られない獣が吠える。
「やばいな…、紫乃、イッちまう。」
「出してっ!いっぱいっ!出してっ!」
そうしなければ自分を保つ事すら難しい。
イクッ…。
意識がスッと何かに吸い込まれるように消える。
神威…。
愛してる。
それを伝えたかったのに…。
部長の愛撫に満たされて満足した身体はもう唇すら動かない。
感じるのは身体の奥で広がる暖かい愛…。
私を抱き上げる強い腕…。
額にキスを感じながら意識が堕ちていく。
手に入れた幸せ…。
その夢の中へと深く沈む。
生まれたままの姿で胎児のように身体を丸め、幸せの海の中で漂う。
「神威…。」
身体中が痛みを感じる。
彼に抱かれるといつもだと苦笑いする。
目が覚めた場所は部長のベッド。
ブカブカのYシャツを着て眠ってた。
「神威…。」
ベッドには居ない部長を探して寝室を飛び出す。
内腿に垂れ流す精液が彼に抱かれた証を示すものだと感じる。
「起きたか?風呂に行って来い。」
ぶっきらぼうな命令。
キッチンに立つ部長に抱き付いた。
もう窓の外が夜景に変わってる。
「うん…。」
素直に返事をすれば部長がキスをする。
もう一度、私をその気にさせるような熱いキスに狼狽える。
「お風呂を済ませて来るからぁ…。」
「紫乃が出て来たらワインを開ける。」
「なら、急ぐね。」
そう言いながらも部長の腕から離れる瞬間が一番寂しい瞬間だと初めて知った。
部長と一秒でも傍に居たいと考える。

