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幸せの頂点
第15章 破局



夕食を済ませて部屋に戻ればぴったりとくっつけた2枚の布団が目に入る。


「抱いて…。」


部長にそう強請る。

私が高崎さんの奥様に勝てる方法があるとすれば身体で部長を繋ぎ止める方法だけ…。

妊娠でもしない限り部長は私のものにならない。

焦りから、そんな考えしか出来なくなってる。


「止めとく…。」


あっさりと部長が私を突き放す。


「なんで?」

「俺以外の男の事を考えてる女を抱いても意味がねえからな。」


私以外の女の事を考えてるくせに…。

苛立ちが治まらない。


「紫乃?」


部長が私の顔に触れる。


「なんで?部長が悪いんでしょ?私は克で満足だったのに…。部長が私を変えたから…。」


最低な女は最低だとわかってて人のせいにして自分を守ろうとしてしまう。


「そうだな…。確かに俺が悪いかもな。」


ゆっくりと私を抱き締めて部長が私を子供のようにあやしてくる。


「子供扱いしないで…。」

「してねえよ。だけど迷ってんだろ?」

「何が?」

「今の紫乃は彼氏が誰かに取られるかもしれないから不安だって顔してやがる。」


それは部長の勘違い。

私が不安なのは私以外の人を想ってる部長と居て幸せになれるのかが心配なだけだ。


「神威を愛してる。」

「だといいけどな。」

「信用してないの?」

「一度、帰ってから彼氏と決着を着けて来い。」


いつものぶっきらぼうやとぼけた言葉じゃなかった。

ただ温かいと感じる。

部長が私を抱えて寝る。

この温もりを失くしたくないと思うのに…。

誰かに取られそうな不安が拭えない。

部長は私の部長じゃない。

それが悲しくて泣く事しか出来なかった。


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