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幸せの頂点
第15章 破局



佐丸の…。

あの全国流通をしてる一流百貨店の社長の息子…?

つまり部長のお姉さんは自分の父親の百貨店で働いてるというだけの事。

それはうちの百貨店で社長のお嬢様がやろうとしてる事と同じ。

だから部長は私にはお義父様の事を話すのを躊躇ってたのだと理解する。


「うちの百貨店って所詮は地方百貨店だもん。全国の傘下に入れるチャンスを考えたら社長の子供同士で婚姻とかあっても不思議はないよね。」


淡々と話すナナさん。


「佐伯部長って佐丸の息子さんなんだぁ。」


今更を美優ちゃんが繰り返す。

ますます混乱して来た。

私にはこの先をもうどうすればいいのかすら判断が出来ない。

克との決着も着いてない。

部長には好きな人が居て、尚且つお嬢様との結婚話まで浮上してる。

私には身分不相応な恋愛。

そこに私が入る余地などなかった恋。

克との偽りの幸せで満足しなかった私が悪いと言われてる気がする。

心身共にボロボロにされてる。

ふらふらして家に帰れば帰って来た克が私に追い討ちを掛けて来る。


「紫乃から言うべき事はないの?」


棘のある口調に苛立ちばかりを感じる。

何を?

私が悪いの?

克が私に言うべき事はないの?


「熱海は楽しかった?」


嫌味に対して嫌味を返す。

てっきり克も私のように嫌な顔をすると思ってた。

なのに克が切ない目をして悲しげに私を見る。


「紫乃と行きたかったんだ。」

「私と?」

「6月に結婚する奴が居るって話をしたよね?そいつらともう1組社内恋愛してるカップルが居てね。皆んなで熱海に行こうって計画だったんだ。」

「だから?」

「僕は当然、紫乃と行きたかった。だけど紫乃はもう僕と行くつもりがないように見えた。」


仕方がなく克は会社の適当な女の子を誘った。


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