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幸せの頂点
第16章 決意



「久しぶりの修羅場なのに…。」


無理矢理に部長達から金子さんを遠ざけた私に金子さんが膨れっ面を見せて来る。


「なんで修羅場なんですか?」


私の質問にイヒヒと金子さんが下品に笑う。


「部長が梨花さんに異常なほど過保護だから…。」

「過保護?」

「そう、俺らとは全く違う扱い。梨花さんの言う事だけは部長も逆らわない。」

「だから?」

「俺は2年前からしか知らないけど、高ちゃんと部長の間で梨花さんの扱いについてはずっと2人で揉めてたらしいんよ。」

「梨花さんの扱い?」

「高ちゃんは1人前のバイヤーとして扱うべきだと主張すんだけど部長がそれを認めないって甘やかしてばかりだったとかなんとか…。」

「あの部長が?」

「詳しくは山内が知ってるよ。」


別に詳しくなんか知りたくもない。

あの女ったらし…。

勝手に寄って来て、すみませんね。

2度と部長には近寄らないからご心配なく。

一方的に心の中で梨花さんに語りかける。

高崎さんの奥様なのに…。

今も部長は彼女を大切な人として扱ってるという事実に打ちのめされた。

やってられない。

克と別れてまでも掴みたかった幸せなんかどこにも存在しない。

どっぷりと不幸に浸かった女。


「高ちゃん、部長と梨花さんが売り場に居たよ。」


食品部の事務所で見つけた高崎さんに金子さんが知らせると高崎さんが青い顔で事務所を飛び出す。


「修羅場、見に行こうか?」


金子さんがワクワクした表情で私に聞く。


「疲れたから帰ります。」


部長と高崎さんの修羅場なんか見ても仕方がない。

そのまま発注の仕事だけを済ませて百貨店を出た。


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