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幸せの頂点
第18章 就職
部長は私が百貨店側に部長との関係を隠したがるから私が佐丸の創立祭の事すら知らずに終わるだろうと高を括ってた。
そういう部長の態度が気に入らない梨花さんは高崎さんを使って私にかまを掛けて部長との関係を白状させた上で今は部長に詰め寄ってる。
「梨花は姉貴の店でパートが決まったんだから、それで満足すりゃいいんだ。」
ふてくされた部長が私からそっぽを向く。
その顔を無理矢理にでも私の方へと向けさせる。
「梨花さんの事ばかりじゃなくて私の立場は考えてくれないの?」
「紫乃の?」
「恋人が無職の男とか…、嫌よ。」
「うっ…。」
他の百貨店への就職も考えたけども佐丸の息子という肩書きが邪魔をして不採用の通知しか貰えない。
「親父のせいで就職すら出来ねえよ。」
「お義父様だけのせいじゃないでしょ?」
「百貨店は諦めてスーパーのバイヤーでも当たってみるかな…。」
「人の話を聞いてる?カバオ君…。」
「親父の話なら聞きたくない。」
こんな俺様を説得して佐丸の創立祭に連れて来いとか梨花さんと高崎さんの無茶振りにため息が出る。
「だって、あの佐丸の創立祭だよ?」
「紫乃のお目当ては?」
「藤原の代表に決まってるじゃん。」
私の言葉に部長がニヤニヤとする。
こういう時は警戒する。
「なによ?」
「藤原なら来ないぞ。」
「嘘!?」
「本当。」
それは有り得ないと思う。
佐丸でトップの看板商品を入れてる藤原が招待をされてないはずがない。
「お義父様は藤原を説得出来る凄腕バイヤーだって言わなかった?」
油断をすれば私のお尻を触ろうとする部長の手を引張叩いて聞く。