この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
スキンのアンニュイから作品を作ってみませんか?
第2章 弓月 舞 様【君の視線が絡みつく】


私に絡み付く毒蛇が、チロチロと舌を出して食べる隙をうかがっている。

その瞬間に怯えているの。

だから少しでも長引かせなきゃって…!

「…これ で、先にbの値が求まって…‥‥」

「……」

「値を式に代入するの‥…ッ‥…そしたら」

「a=5/12π、だね」

「…っ」

「Pの軌跡が求まったよ。
 ……解説ありがと、センセ」

…なのに彼は、こんなささやかな抵抗さえ、私に許してくれなくて。

「センセの説明はわかりやすいね」

でまかせだとバレバレな褒め言葉で、抵抗の時間をさっさと終わらせてしまった。

「…ッ…‥ハァ…‥ユウキ…くん」

「……」

解説を終えた参考書を置く。それこそ、音も立たないくらいにゆっくりと──。

すると隣でテーブルにもたれていたユウキくんも、重怠そうに身体を起こした。

彼の右手がこちらへ伸びる。

額に貼り付いた私の前髪を耳にかけ、そのまま顔を持って引き寄せられた。

すぐに反対側の手も添えられる。

私は彼の両手に顔を挟まれ、少し強引に彼のほうへ向かされた。

さっきまで上目遣いだった目が、今度は至近距離で私を見下ろしてる。

「汗を拭いてあげたいけど、手元にタオルが無い」

「ハァ……ハァ……」

「だから舐めていい?」

首が直角に曲がって…ますます呼吸がやり辛い。

暑さにやられて朦朧とした頭は

ユウキくんのぶっ飛んだ言葉を、容易には理解できないらしい。

「って言うか、逃げるなら今しかないと思うんだけど……」

「ハァ、ァ…」

「聞こえてる?」

「……動け ない」

ただ…彼の言葉が何であれ私はもう動けなかった。

逃げられない。

今となっては逃げたいのかも……わからない。

「…‥ユウキくんのせいで‥‥動けない」

「……フ」

また涙が出そうになるのを堪え(コラエ)て、非難がましく彼を睨んだ。

なのにユウキくんは、ナゼか頬を赤らめて

これ以上ないほど優しい微笑みを浮かべた後、そっと唇を重ねてきた。

/120ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ