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スキンのアンニュイから作品を作ってみませんか?
第4章 月乃 朔夜 様【青い空。】
「先生のこの濃いグレー?っぽい色って地毛じゃないよね?」
「……さすがに違うよ。」
「へー。カッコいい。」
いつまでも撫でてるからか視線だけを俯かせる。
睫毛もなげぇ。肌も白い。僅かに頰も赤くて。
カッコいいのに可愛い。
(……たつと)
「……ッ!!」
「た、龍斗くん!?大丈夫?」
「……へーき。あのさっ、俺の名前、呼んで。くんとかつけなくていいから。」
「え、い、いや。それは……」
「いいから、先生、お願い」
「……」
「……龍斗」
少し低めに戸惑いがちに呼ばれる声にどうしようもなく胸が締め付けられる。
何なんだよ、この気持ち。
「先生、俺……」
ピリリリリ、と院内用の携帯が鳴る。
「ごめんっ。俺、行かなきゃ」
頭をポンポンとされ、先生は病室を出た。
*****
「……ッ、たつとっ、ごめん。本当にごめん。」
龍斗が事故に遭ったのは俺のせいだ。
俺と龍斗が出会ったのは7年前の夏。
龍斗が高校生になったときに俺が家庭教師として勉強を教えることになった。