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スキンのアンニュイから作品を作ってみませんか?
第5章 Raim様 【ネコの拾い方…】
そのまま曲が終わると少年がゆっくりとソファーに踞るように座る。
何人かの女が声を掛けるのに、少年は聞こえてないような表情で宙を見る。
女が少年の頬に手で触れれば表情1つ変えずにぷいっとそっぽを向きやがる。
「まるで猫だな。」
そう呟いてた。
寂しくて人の集まる場所へと寄って来るくせに触られるのを嫌う猫を連想する。
適当に何杯かを飲んでクラブを出ようとした。
少年を見てたせいで、どのくらい飲んだか感覚がなくなってた。
「ねぇ…。」
クラブを出た俺の背中のシャツを掴んだ奴が居る。
「んあ?」
生返事で振り返るとさっきの少年が居る。
クラブに入れるって事は20歳にはなってるのだろうとは思う。
それでも俺の目からはせいぜい16歳くらいの少年にしか見えない。
「どうした?」
タバコに火を点けて聞いてやる。
「ネコ…、飼って欲しいんだ。」
少年が寂しく笑う。
悲しみを秘めた寂しい笑顔。
一瞬、背筋がゾクリとする。
「猫?欲しけりゃ親に飼って貰えよ。」
よくわからない言葉を真に受けて答える。
また少年が寂しく笑う。
何人かの女が声を掛けるのに、少年は聞こえてないような表情で宙を見る。
女が少年の頬に手で触れれば表情1つ変えずにぷいっとそっぽを向きやがる。
「まるで猫だな。」
そう呟いてた。
寂しくて人の集まる場所へと寄って来るくせに触られるのを嫌う猫を連想する。
適当に何杯かを飲んでクラブを出ようとした。
少年を見てたせいで、どのくらい飲んだか感覚がなくなってた。
「ねぇ…。」
クラブを出た俺の背中のシャツを掴んだ奴が居る。
「んあ?」
生返事で振り返るとさっきの少年が居る。
クラブに入れるって事は20歳にはなってるのだろうとは思う。
それでも俺の目からはせいぜい16歳くらいの少年にしか見えない。
「どうした?」
タバコに火を点けて聞いてやる。
「ネコ…、飼って欲しいんだ。」
少年が寂しく笑う。
悲しみを秘めた寂しい笑顔。
一瞬、背筋がゾクリとする。
「猫?欲しけりゃ親に飼って貰えよ。」
よくわからない言葉を真に受けて答える。
また少年が寂しく笑う。